10月アメリカフウ
10月アメリカフウ
アメリカフウはマンサク科フウ属の高さ15～20ｍにもなる落葉高木である。
原産地は北アメリカ中南部から中央アメリカで日本には大正時代に渡来しました。
樹形は素直でまっすぐに伸び自然形できれいな形になるので街路樹や公園、園地に良く植えられます。
別名モミジバフウ（紅葉葉楓）といい、葉の形は手のひら状に切れ込む形で、暖かいところでもいつも美しい紅葉を楽しませてくれる樹です。
秋早くから黄色から濃い赤まで染まる葉のグラデーションは鮮やか、艶やかで私の好きな木の一つです。
単にフウ（楓）というと近縁種の台湾楓（タイワンフウ）を指しますが、木、葉共アメリカフウの方が大柄です。
「楓」という字は「カエデ」と読みがちですがアメリカフウもタイワンフウもマンサク科であり、ヤマモミジやイタヤカエデなどはカエデ科に属します。
雌雄同株で開花時期は4月ですが雄花も雌花も花弁はなく目立ちません。しかし、実はさく果がたくさん集まった集合果で良く目立ちます。
実は尖ったユニークな形で丈夫、私は冬期、落ちた実を拾ってクラフトに使っています。
風にそよぐ枝から漂う香りからスウィートガムという別名があるそうです。
また、かつてはチューインガムの原料に利用したようでレッドガム、サップガム等の別名もあるようです。
材は辺材部分が大きく、白色から淡桃色、心材は濃色の条があることが多く、紅褐色。
木目は通っておらず入り組んでおり、美しい杢がでる、木肌は密、材の硬さは中程度で、加工は容易。
乾燥が非常に早く、反りやねじれが生じやすい。キャビネット、家具部材、ドア、内装用造作材に使われます。
葉っぱのフレディはアメリカフウ（モミジバフウ）
絵本「葉っぱのフレディ いのちの旅」を読んでも、フレディの木は何の木か書かれていません。
この木は何か
絵本の作者の、レオ・バスカーリア博士はアメリカ人なので、先ずはアメリカ原産の木をしらべることにしました。
アメリカの木の中で、紅葉が見事で大きな木を探してみました。
絵本の中に「葉っぱのフレディは、 もうすっかり 大きくなっていました。からだはつよくて たくましく、 五つにわかれた葉っぱのさきは、ぴんととがって しゃんとしていました。」岡シーナ ･ 岡 椎蔵 共訳
大きな木で紅葉のグラデーションが美しく、葉っぱが五つに分かれている。
この木は「アメリカフウ」（モミジバフウ）以外は考えられません。
