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3月ムラサキハナナ

3月ムラサキハナナ

ムラサキハナナは中国原産の一年草・二年草で、日本には1935年頃に輸入されました。
3~4月に花径2~3cmで芳香のある菜の花に似た花を咲かせます。土手や畑の周囲で淡紫色の花が染めるように咲いているのをよく見かけます。
紫色に群生する様は可憐ながらも野趣あふれる風情があり、花壇や切り花用に利用されています。

属名の「オリコフラグムス(Orychophragmus)」は、ギリシア語の「オリックス(堀)」と「フラグマ(隔壁)」で、種子が川に流されて河川敷に咲いていたことからといわれます。英名は「violet orychophragmus(バイオレット オリコフラグムス)」です。

こぼれダネからでも広がって咲くほど丈夫な植物です。主にタネから育てますが、早春にポット苗も販売されます。9~11月にタネを直まきしますが、寒さにあわないと開花が見られないので、冬は軒下などで育てます。
日当たりと水はけがよければ、あとは何の手入れも必要なしです。肥料が多いと倒れやすいので、無肥料か少なめに施します。

群植することで、花色をより効果的に利用でき、寄せ植えの場合は、ビニールポットにタネをまいて苗を作ります。春のコンテナや花壇で利用する場合には、0℃前後に保って苗作りをします。

「ムラサキハナナ・紫花菜」の別名は「オオアラセイトウ・大紫羅欄花」、「ショカツサイ・諸葛采」、「ハナダイコン・花大根」、「ムラサキダイコン・紫大根」、「シキンソウ・紫金草」「シキンサイ・紫金菜」 、「ヘイワノハナ・平和の花」、「ピースフラワー・Peace flower」など、数多くの名前があります。

普通、花の名は一般に流通する名前があって、地方地方で独特の呼び名があり、それでもめる事は無いが、この花は一般に流通する名前が三つも四つもあり、その為20年ほど前に新聞紙上で論争がおこり、植物学者でもあった当時の昭和天皇陛下が 「牧野富太郎が最初にオオアラセイトウと名付けたのだからそれでいいではないか」 と勅裁されたと言う有名な逸話があります。
でもどうでしょうか、オオアラセイトウという名前は、余り使われていません。

「ハナナ・花菜」とは「ナノハナ・菜の花」のことで、「紫色の菜の花」が「ムラサキハナナ・紫花菜」の名前の由来です。

別名の「ショカツサイ(諸葛菜)」は中国の兵法の知恵者、諸葛孔明にちなんだ名前です。孔明は大軍を率いて野営するときはこの種子を蒔き、兵士の野菜作りをして戦いに臨んだそうです。育てやすく生育も早いこの植物は、打ってつけの栄養源だったことでしょう。孔明が陣を張った場所からこの花が咲くようになったとも言い伝えられています。

若芽、若葉は良く洗い、生でサラダにして食べます。個性的なクセがあり美味しい。
紅紫色の花は、野菜サラダ、豆腐サラダなどに散らして食べます。

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